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2026.09.08

業務用エアコンの暖房が効かない|故障ではないケースと本当の故障の見分け方

「暖房にしたのに、冷風しか出てこない」

冬になると、このご相談が増えます。ただ、この症状の多くは故障ではありません。

どうしても治すことができないケースがあります。放置すると取り返しのつかない状態に悪化するケースもあります。見分け方は、この記事を参考にしてください。

結論:暖房が効かない3つの理由

まず「故障ではない」か「故障している」かを分けます。故障ではないケースには、機械が正常に動いている場合と、建物の構造による場合があります。順番に切り分ければ、修理を呼ぶべきかどうかが分かります。

#種類代表例修理で直るか
1故障ではない霜取り運転中/外気温が低すぎる直りません(正常動作)
2建物の構造天井が高く暖気が上に溜まってしまう直りません(建物の性質的な問題)
3本当の故障送風しか出ない/コンプレッサー不良直ります

1と2は、修理をご依頼いただいても解決することはできません。ここを先に判断する材料にしてください。出張費をかけずに済みます。

「冷風しか出ない」ときにまず疑うこと

暖房をつけても冷風しか出ない場合、送風ファンだけが回っている状態が考えられます。このときはコンプレッサー故障の可能性があります。ただし修理を呼ぶ前に、霜取り運転ではないかをご確認ください。

代表・大津広一の現場ノート

「送風ファンが回っているだけの運転状態だと考えられますので、コンプレッサーの故障を疑います」

コンプレッサーは、冷媒を圧縮して熱を作り出す心臓部です。ここが動いていなければ、風は出ても温まりません。

ただし、次の章の「霜取り運転」でも同じ症状が出ます。数分待って暖かい風に戻れば、故障ではありません。

霜取り運転は故障ではありません

霜取り運転とは、室外機に付いた霜を溶かすために、エアコンが自分で暖房を一時的に止める動作のことです。冬に暖房が止まるのはこのためで、霜が溶ければ暖房運転に戻ります。故障ではなく、機械が正常に動いている状態です。

代表・大津広一の現場ノート

「暖房が出てこないので、故障ではないかとお問い合わせをいただきますが、故障ではありません。霜が溶けると、通常の暖房運転に戻ります」

なぜ霜が付くのか

暖房運転中、室外機は外の空気から熱を奪っています。熱を奪われた室外機は冷たくなり、空気中の水分が霜になって付着します。

霜が付いたままでは熱を奪えなくなるため、エアコンは一時的に冷房運転に切り替えて霜を溶かします。この間、室内に暖かい風は出ません。

これが霜取り運転です。故障ではありません。

見分け方

症状判断
数分で暖かい風に戻る霜取り運転。正常です
いつまでも冷風のまま故障の可能性。ご相談ください
室外機から湯気が出ている霜取り運転中。正常です

愛知県では0度が境目です

外気温が0度前後になると霜取り運転が始まり、-5度以下では保護装置が作動して送風運転になります。

代表・大津広一の現場ノート

「0度前後になると、影響が出てきます。室外機に霜が付いてくるので、霜取り運転の為に暖房運転から霜を溶かすための冷房運転に切り替わります。さらに-5度以下になると機械的に保護装置が作動して送風運転になります」
外気温起きること
5度以上通常の暖房運転
0度前後霜取り運転が入り始める。暖房が一時的に止まります
-5度以下保護装置が作動し、送風運転に切り替わります

愛知県の平野部で-5度を下回るのは年に数日ですが、早朝や山間部では起こり得ます。この時間帯に「まったく暖かくならない」場合、機器を守るための動作である可能性があります。

この状態も故障ではないため、修理では解決できません。

天井が高い建物は、暖房が効きにくい構造です

暖かい空気は上に溜まります。天井の高い工場や店舗では、設定温度を上げても床付近が温まりません。

代表・大津広一の現場ノート

「天井が高い場合には暖気が天井付近に上がって溜まってしまうので、床上が寒いことが多いです。隙間風、日当たりも関係してきますので、冷房と暖房で同じ理由の時もありますが、暖房だけの理由もあります」

なぜ起きるのか

暖かい空気は軽いため、天井に向かって上がっていきます。天井が高ければ高いほど、人がいる床付近まで暖気が下りてきません。

冷房では逆に、冷気が下に溜まるため問題になりません。「冷房は効くのに暖房だけ効かない」という症状は、この構造が原因であることが多いです。

修理では解決しません

これは機器の故障ではなく、建物と空調設計の問題です。修理をご依頼いただいても、直せるものがありません。

対策としては次のようなものがあります。

対策内容
シーリングファン天井の暖気を撹拌して下ろします
機種の選定を見直す気流の届く距離を考慮した機種に変更
設置位置の変更吹き出し方向を調整
隙間風の対策出入口・シャッターからの冷気流入を抑える

すぐには改善できない場合が多いため、冬に入る前のご相談をお勧めします。

隙間風と日当たりも影響します

暖房の効きを左右するのは、機械と天井の高さだけではありません。隙間風と日当たりも関係してきます。

要因影響
出入口・シャッターの開閉開けるたびに暖気が逃げます
建物の断熱古い建物ほど熱が逃げやすい
日当たり北向きの部屋は暖まりにくい
窓の面積ガラス面から熱が逃げます

「冷房は効くのに暖房だけ効かない」場合、これらが重なっていることがあります。

冷房は日射の影響を強く受けますが、暖房は隙間風と断熱の影響を強く受けます。同じ部屋でも、季節によって弱点が変わるということです。

修理が混み合うのは「使い始め」と「1月」です

暖房を使い始める時期と、寒さが厳しくなる1月に修理依頼が増えます。

代表・大津広一の現場ノート

「暖房の使い始め、1月に入ってから寒くなってきた時に修理依頼が増えます。冬の故障はファンヒーターなどの代用品で暖をとっていただけるので、夏のように、いますぐ作業しないと営業に影響が出てしまうことは少ないです」

夏との違い

代用手段ほぼありませんファンヒーター等で対応可能
営業への影響即座に出ます比較的しのげます
修理の緊急度非常に高い高くはない

冬の故障は、夏ほど切迫しません。代用の暖房器具で当面をしのげるためです。

ただし、これは裏を返せば「後回しにされやすい」ということでもあります。使い始めに違和感があれば、その時点でご相談いただくのが結果的に早く済みます。

早めにご相談いただけると、修理で直すか買い替えるかを、落ち着いて判断していただけます。買い替えになる場合は、お使いいただける補助金がないかもあわせてお調べします。本格的に故障してから急いで決めるのと比べて、選べる幅が変わってきます。

冬に入る前に確認しておくこと

夏に効きが悪いと感じた機器は、暖房でも同じように能力が落ちています。

冷房と暖房は、同じ冷媒回路を逆向きに使っているだけです。夏に「効きが弱い」と感じたなら、冬も同じ症状が出ます。

夏に感じた症状冬に起きること
冷えが弱い暖まりが弱い
効くまで時間がかかる同じく時間がかかる
途中で止まる同じく止まる

秋のうちに確認しておけば、冬の繁忙期に慌てずに済みます。買い替えが必要になった場合も、補助金の受付期間に間に合えば費用を抑えられます。今年度の受付が終わっていても、翌年度にあらためて募集される可能性があります。その場合に備えて、早めに動いておく価値はあります。冷房もあわせて直しておけば、来年の夏も万全の状態で迎えられます。

暖房のご相談はお早めに

現場確認と概算のお見積もりは無料です。

冬に向けて気になる点があれば、寒くなる前にご相談ください。

  • 暖房の使い始めに違和感があった
  • 天井が高く、床付近が暖まらない
  • 設定温度を上げても改善しない
  • 夏に効きが悪いと感じていた

これらに1つでも該当する場合、早めの点検をお勧めします。

現地での点検・ガス漏れ調査など作業をともなう調査は別途費用をいただきますが、修理をご依頼いただいた場合は修理費に組み込み、別途請求はいたしません。

よくあるご質問

Q1. 暖房で冷風しか出ないのは故障ですか?

霜取り運転中である可能性があります。数分待って暖かい風に戻れば正常です。いつまでも冷風のままの場合は、送風ファンだけが回っている状態と考えられ、コンプレッサーの故障が疑われます。

Q2. 霜取り運転とは何ですか?

暖房運転中に室外機へ付着した霜を溶かすため、一時的に冷房運転へ切り替わる動作です。この間、室内に暖かい風は出ません。霜が溶ければ暖房に戻ります。故障ではありません。

Q3. 外気温が何度になると暖房が効かなくなりますか?

0度前後で霜取り運転が入り始めます。-5度以下になると機械的な保護装置が作動し、送風運転に切り替わります。いずれも機器を守るための正常な動作です。

Q4. 冷房は効くのに暖房だけ効かないのはなぜですか?

天井が高い建物では、暖気が天井付近に溜まり床付近まで下りてきません。冷気は下に溜まるため冷房では問題になりませんが、暖房では顕著に出ます。隙間風や日当たりも影響します。機器の故障ではないため、修理では解決できません。

Q5. 天井が高い店舗で暖房が効きません。改善できますか?

シーリングファンによる撹拌、機種の選定見直し、設置位置の変更、隙間風対策などがあります。ただし建物と空調設計の問題であるため、すぐには改善できない場合が多く、冬に入る前のご相談をお勧めします。

Q6. 冬の修理はいつ混み合いますか?

暖房の使い始めと、1月に入って寒さが厳しくなる時期です。ただし冬はファンヒーター等の代用手段があるため、夏ほど切迫しません。その分、後回しにされやすい時期でもあります。

Q7. 見積もりは無料ですか?

はい、現場確認と概算のお見積もりは無料で承ります(愛知・岐阜・三重・静岡の東海4県)。現地で点検・ガス漏れ調査など作業をともなう調査を実施する場合は点検費・出張費をいただきますが、修理をご依頼いただいた場合は修理費に組み込まれ、別途請求はいたしません。

お問い合わせ

暖房の効きが気になる場合は、お気軽にご相談ください。

  • お電話:0120-96-3232(受付時間 9:00〜18:00)
  • 対応エリア:愛知・岐阜・三重・静岡
  • 出張費:東海4県は基本サービス
  • 修理保証:1年間の作業保証

この記事に関連する施工実績・お客様の声

実際に弊社が施工した事例です。あわせてご覧ください。

監修者プロフィール

大津 広一(おおつ ひろかず)

  • オオツエネルギー株式会社 代表取締役
  • 1級管工事施工管理技士
  • 業務用エアコン業界 15年以上
  • 2025年 業務用エアコン年間販売台数 1,000台

大津社長コメント

「エアコンを直すのは当たり前で、お客様の心も治す。これがうちの考え方です。困っている状況をしっかりお聞きして、最善策を一緒に考えるのが、地域でやっている空調屋の役割だと思っています」

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